日本の精神性に学ぶ


僕は経営者仲間と共に、しばしば日本各地の史跡や神社を訪ねています。ある回では、神奈川県小田原市――二宮尊徳の生家や報徳神社がある土地を訪問した体験から、「報徳思想」の四つの理念を紹介しました。
至誠(真心を持って生きること)、勤労(勤勉に働くこと)、分度(身の丈に応じた適正な支出と生活基準を守ること)、推譲(勤労と分度によって生まれた余剰を、未来や他者、社会のために分け与えること)。
そして僕自身が座右の銘としている、二宮尊徳のもうひとつの言葉が「積小為大」――毎日の小さな努力や倹約の積み重ねが、やがて大きな成果につながるという考え方です。二宮尊徳はこの理念によって、江戸時代に600以上の自治体の財政を復興させたと伝えられています。「自然の理に反するものは、必ず淘汰される」。誠実に、勤勉に、身の丈にあった生活を積み重ねていくことの大切さを、僕はこうした歴史上の人物の生き方を通じて伝えています。